2002/01/12 公開
担当:カルネアデス

EからAへの物語

#07 「『誤』誘拐事件」


「気付かれましたか、マイナ様」

 ヒンヤリした気配を背中に感じ、私は目を覚ました。
視界に覆い被さってくる金髪の髪。

 休息を終えた頭が、それが誰であるかを認識した。

「金髪さん‥‥?」

 金髪さん、王宮の警備をしてくれている人よ。
もう一人、青髪さんといっしょに行動しているはずなんだけど‥‥居ないわ。

「ええ、ご無事で‥‥何よりです」

 話が見えてこない、一体何のことなのだろう。

「あの‥‥ご無事でって、何かあったんですか?」

 私の言葉を聴いて、
明後日の方向を瞬間見た金髪さんは私に向き返った。

 手を取り、視点を水平に定め、表情を穏やかにして口を開いた。

「マイナ様‥‥あなたは誘拐されたのですよ」

 ‥‥さらに話が不明瞭になった、誘拐? 誰が?
‥‥って私が?!

「え‥‥そんな覚えは‥‥」

 記憶を辿って見る、そういえば砂漠からこちらに向かってきた時に
白いものに当たったような当たらなかったような。

「白衣を着た日本人です、王宮内をウロウロしていました。
立ち入り禁止区域を」

 今言われてみれば、あれは白衣だったのかもしれない。
それから先の記憶は無い、もしかして‥‥私を介抱してくれたんじゃ?

 まだここまで着いてなかったはずだから
運んでくれたと言う方が納得がいく。

「その方は‥‥私を介抱してくださっただけなのでは」

「介抱‥‥ですか?」

「砂漠から走ってきて、誰かに当たって、
金髪さんに合うまでの覚えが無いので‥‥」

「‥‥それはマズイです、殿方はサラとシルディに回しましたから!」

 サラとシルディ‥‥? 誰の事かは知らないけれど
金髪さんの血の気が引いている、そんなに凄い人達なのかしら。


to be continued ...


あとがき

 こんにちは。カルネアデスです。
これって公開していいんだろうか、全然煮詰まってません。

 公開する予定だったので大丈夫だと思いますけど(笑)


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