真っ暗な――暗闇と真空が支配する空間に人影がある。 その人影の足元には惑星が望める。 その人影の周りには高速で飛ぶ物体がある。 どうやらこの惑星の衛星軌道上に居るようだ。 人影は思う。 あの頃と変わらない時間が、 いいえ、 『私』 だけが居ない時間がある……と。 音が存在しない空間に 『ブーン』 という音が生まれ、 その空間で反響、増幅し、音が空間を支配する。 惑星の裏側から光りが差し、その人影の姿をあらわにする。 人影は微笑みを浮かべている。 人影「みんな、おはよう――。」 微笑みを浮かべる――安易にたとえるなら 『天使の微笑み』 を浮かべる人影は、 少女に見えた。 |
感想等々は掲示板かメールまでお願いします。
感想やご意見は書き手の力の源です!
#01 − #02へ