1999/08/24 公開
担当:カルネアデス


機動戦艦ナデシコ

これから


#13 『それから』


ホシノ・ルリ「最終チェックよろしく。」

オモイカネ「了解」

ウィンドが休みなく開く。

ウィンド「通信回線閉鎖。」
ウィンド「生活ブロック準備完了。」



マキビ・ハリ「ユーチャリスを補足するんですか?」

アオイ・ジュン「うん、そうだよ。それで力を貸してほしいんだ。」

高杉三郎太「ま、別にいいけどな。」

誰に言うでもなくつぶやくジュン。

アオイ・ジュン「でも、彼は乗っていないような気がする……。」





ウィンド「エネルギー系統OK。」
ウィンド「艦内警戒態勢パターンBへ。」
ウィンド「フィールド出力異常なし。そのほかまとめてオールおっけ!」

ホシノ・ルリ「オモイカネ……。」

オモイカネの行動により緊張が消えるルリ。

ホシノ・ルリ「機動戦艦ナデシコC、これより……。」

『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』

白の巨大建造物が地面を離れる。



管制官「ナ、ナデシコCが動いています。」

ミスマル・コウイチロウ「なんだとぉ!!??」



一気に加速し重力から逃れようとするナデシコC。

ホシノ・ルリ「防衛ラインの攻撃中止コード入力開始。」

オモイカネ「コード入力開始。」

『アオイチキュウハダレノモノ』

中止コード入力と共に、地球を覆っていたバリアが消失する。



ウリバタケ・セイヤ「おいおいどうなってんだ、ナデシコCが発進したぞ。」

アオイ・ジュン / マキビ・ハリ / 高杉三郎太「……へ?」



エステバリス・カスタムが三機、ナデシコBに取り付く。

スバル・リョーコ「にしても、やけに急だな。まぁ、俺達らしいけどな。」

アマノ・ヒカル「そういえばさ、ジュン君って、昇進したんだって?」

スバル・リョーコ「ほぉ〜。」

マキ・イズミ「……焦心苦慮(しょうしんくりょ)が昇進をよんだのね。」

スバル・リョーコ / アマノ・ヒカル「…………。」





高杉三郎太「ナデシコB、行けるか?」

副長席に(ルパン三世のように)飛び乗る三郎太。

マキビ・ハリ「もちろんです。」

副長代理席で、ウィンドボールを展開するハーリー。
扉が開きジュンが入ってくる。

アオイ・ジュン「……ハーリー君、君の席はそこじゃない。」

マキビ・ハリ「……え?」

アオイ・ジュン「マキビ・ハリ少尉、君はナデシコBの艦長だ。」



発進したばかりのナデシコBに引越公社の船が取り付く。

ハルカ・ミナト「ハーリー君、みずくさいわよ。」

白鳥ユキナ「ジュンさん、私を置いてどこ行く気なの?」

メグミ・レイナード「やっぱり通信士は私じゃないとね♪」

ミズハラ・ジュンコ「やっぱり……。」

タナカ・ハルミ「食堂が……。」

テラサキ・サユリ「お留守じゃ……。」

ウエムラ・エリ「楽しくない……。」

サトウ・ミカコ「よねぇ〜!!」

ホウメイ「……今回は私も誘われちまったよ。」

プロスペクター「いやはや、大所帯ですなぁ。」

ゴート・ホーリー「まったくだな。」



記憶喪失「さてっと……。」

イツキ・カザマ「ホントに良いのね?」

記憶喪失「ああ、ごめん、僕には行く所があるから……。」

イツキ・カザマ「……わかってるわよ、行ってらっしゃい。」



アカツキ・ナガレ「さて、久しぶりに暴れるかな。」

エリナ・キンジョウ・ウォン「この前あばれたばっかりでしょ!」

イネス・フレサンジュ「さぁ、行きましょうか。」

アカツキ・ナガレ「そうだね、待たせても悪いし……。」

三人の後ろには虚空(こくう)を見つめ続ける白雪姫が車椅子に座っている……。

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