【解説】ビギナーのためのちょっとしたコツ

 ナンプレの初歩的解法として『レーザー発射!』『このマスはアナタだけよ〜』の2つがあります。
 が、ビギナーの方々はそれらを具体的にどう使えばいいのかピンとこないかもしれません。
 そこで、このページでは、ビギナーの方々へ向けてナンプレのちょっとしたコツを紹介します。
 (難易度:★)

1.3×9が序盤のカギ

 『レーザー発射!』のページでは、レーザーになぞらえてナンプレの初歩的解法を解説しました。
 でも、具体的にはレーザーをどう使えばいいのか?
 解き方の基礎を解説しましょう。

図 1-1

 ナンプレを解くための最も簡単な方法って、何でしょう?
 それは「ブロックに注目する」ことです。
 なぜかと言うと、ブロックは小さい形をしてるから。
 パッと見で数字や空きマスの配置を把握しやすいんですね。

 逆に、タテ列やヨコ列に注目する方法は少し手間がかかるんです。
 なんせ形が細長い! 視線を大きく動かさなきゃいけない。
 しかも、時にはルール【C】を使う必要があって、座布団レーザーも意識しておかなきゃいけない。
 ちょっとばかり苦労するんですね。

ルール
どのタテ一列にも同じ数字は入らない。
どのヨコ一列にも同じ数字は入らない。
どの3×3ブロックにも同じ数字は入らない。

 というわけで、ブロックに目を付けるのが手っ取り早い!
 ブロックに着目しましょう。

図 1-2

 ブロックに着目する場合の基本のキ、それは 図1-2 です。
 数字1のないブロック(緑色)に注目し、その上下左右にある数字1からレーザーを4本飛ばす。
 上下方向から2本、左右方向から2本。
 そうすれば必ず1マスだけが残り、そこに数字1が決まる。
 こういう要領でブロックは埋まっていくんです。

 上下から2本。
 左右から2本。
 レーザーを4本撃てば必ず1マス決まる。
 この事実は重要で、そのおかげでこんな考えが頭に浮かぶんです。

例えば、レーザーをヨコに2本撃てたとしたら……結構チャンスじゃね?
あとはタテから撃てるか確かめればいいんだもん!

 図1-3 でもう少し詳しく説明しましょう。

図 1-3

 ヨコ長の黄色領域を見てみると、既に数字1が2つありますね。
 数字1のないブロックが1個あるけれど、ヨコにレーザー2本撃ってみる。
 そうしたら、ブロック内部では6マスに1が入らなくなった。

 ブロックは9マスでできていますよね。
 ということは、数字1の入る可能性が3分の2も消えたことになる。
 おぉ、すごく効率的じゃぁないですか!

3×9の領域に同じ数字が2つあれば、これはチャンスだ!

 このチャンスを活かすため、次の手順をたどるのも一つの方法かもしれません。

  1. 3×9領域に注目して、2個入っている数字を見つける。
  2. その数字からレーザーを2本発射してみる。
  3. あとは、残った3マスを検証する。
図 1-4

 具体例を使って解説しましょう。
 図1-4 です。

 左端の黄色領域を見てみると、数字7が2個ありますね。
 じゃぁ、タテにレーザーを撃ってみましょう。
 すると、左上ブロックでは数字7の可能性が2カ所しかなくなった。
 あとはその2カ所を検証すればOK! ……というわけです。
 実際、赤色マスから左方向へレーザーを撃てば検証完了です。

 ちなみに、黄色領域には数字3も2個ありますね。数字4も2個。
 どちらも同じ方法が効きます。
 試しにやってみてください。

 私はこの方法を多用して初級・中級ナンプレを解いています😊

2.入れた数字は次への手掛かり

 よっぽど簡単な問題でない限り、問題図の数字だけでナンプレは直接完成できません。
 となると、解く過程で判明した数字も大事なヒントになるわけですね。
 そのためにも、「判明した数字から次の手掛かりをたどる」という考え方が必要になってくるんです。
 このセクションでは、2通りの方法を紹介しましょう。

図 2-1

 まずは定番。
 同じ数字を追いかけ回す方法です。

 図2-1 の盤面。
 左下ブロックで数字2(青色)が判明したところです。
 せっかく数字が判明したのだから、この数字をヒントに活かしたい!
 というわけで、この2をメインにレーザーを撃ってみましょうか。

図 2-2

 レーザーを撃ってみました。
 図2-2 です。
 おぉ、左上ブロックに新しく数字2が判明しましたね!
 さっき入れた数字2が新たな展開を起こしたわけです。

 ちなみに、この後も「つ」を描くように矢継ぎ早に数字2(ピンク色)が判明し、数字2は9つ全部決まります。
 こういうふうにポンポン埋まるのって、気持ちいいですよね。

 入れたばかりの数字が引き金となって大連鎖。
 みなさんの鉛筆が盤面を大忙しで駆け回る。
 初級ナンプレでは、こういうオイシイ展開が割と起こるんです。

 数字を入れた後、その次も見ておくのは大事です。
 一歩先を考えるのはナンプレも仕事も同じなんですね。

 え? 私は仕事で一歩先を読んでるかって?
 読むどころか一歩前をもう忘れてますよ😅(ダメすぎる)

図 2-3

 例をもうひとつ。
 数字の埋まったブロックや列をもう一度見るという方法です。

 図2-3、右上ブロックに数字2が判明したところです。
 右上ブロックに数字が埋まって、空きマスが1つ減りました。
 ここでもう一押ししてみましょう。
 「さらに1マス数字入らないかなぁ……」と考えるんです。

 ブロックの下に数字3があるから、そこからレーザーを撃ちましょう。

図 2-4

 おぉ〜! 数字3も決まった!
 さっき入れた数字2が功を奏したんですね。
 こういうふうに、ブロックや列に追撃かませる場合もあるんです。

 さっきは数字の一歩先を考えたけれど、今度はブロックの一歩先を考えた。
 やっぱり「一歩先」は大事なんですね。

3.完成間近の列やブロックに手筋あり

 盤面の半分以上が数字で埋まり、ナンプレがそろそろ中終盤にさしかかる。
 その辺りから「あと2〜3マス埋まればこのブロック完成するぞ〜!」というような場面が現れます。
 完成間近の列やブロック、そこには大きなチャンスがあるんです。

図 3-1

 図3-1。
 そろそろ中盤、列やブロックが数字でにぎわってきた。
 右上ブロックでは「あと3マス数字が入れば……!」という状況ですね。

 となると、どうにか3マス埋めてブロックを完成させたい!
 そう考えたくなりますよね。

 ブロックに入っていない数字は1, 3, 7。
 この3つの数字からのレーザーを考えましょう。

図 3-2

 右上ブロックから左へ視線をずらすと、数字3が2つある。
 そこからレーザーを撃てば……3の場所が判明した!

 この後、7も1も埋まって右上ブロックはすぐに完成します。
 こういうふうに、完成間近の列やブロックに手掛かりが潜んでいることが結構多いんです。
 まさに狙い目の場所なんですね。

図 3-3

 他にも狙い目はあります。
 例えば、黄色タテ列。
 あと3マスで埋まり、入っていない数字は4, 5, 8。
 今度はどこにどの数字が入るのかな……?

 今回は別の方法で突き止めてみましょう。
 『このマスはアナタだけよ〜』のページで紹介した方法です。
 簡単に言うと「消去法」ですね。

 ★マスに注目するとうまくいきます。

図 3-4

 ★マスから右へ視線を移してみましょう。
 すると……あら、5も8もあるじゃぁないの!

 というわけで、ルール【B】により、★マスでは5も8も却下されました。
 残された選択肢は4だけです。

ルール
どのタテ一列にも同じ数字は入らない。
どのヨコ一列にも同じ数字は入らない。
どの3×3ブロックにも同じ数字は入らない。

 こういうふうに、1つだけ残して選択肢がすべて消えることもあるんですね。
 『このマスはアナタだけよ〜』という方法は少し面倒くさいんだけれど、列やブロックが完成間近の時には心強い味方になってくれるんです。

4.画竜点睛! 欠く意味は無し

 盤面が数字で埋まってくると、「あと1マスで列やブロックが完成できるぞ〜!」という場面は必ず現れます。
 前セクションに通ずることですが、やはり完成間近の列とブロックは狙い目!
 チャンスは必ずモノにしましょう!

図 4-1

 ま、「チャンスは必ずモノにしよう!」と言っても、話は簡単です。
 意識すべきことはただ1つ。

列もブロックも、埋め忘れのないように。

 8マス埋まっていたら9マス目も必ず埋めましょう。
 それだけの話です。

 ただ、解いている最中に盤面全体を逐一見回して「8マス埋まってる箇所は無いか?無いか?無いか?」を考え続けるのは正直シンドい。
 そこで、セクションの考え方を利用してちょっとラクしちゃいましょう!

 図4-1、右上ブロックに数字4が判明したところです。
 ここで、その数字4に対してセクションを適用する。
 数字4の属するタテ列・ヨコ列・ブロックを見回して8マス埋まっているかどうかを確認するんです。

図 4-2

 タテ列・ヨコ列・ブロックに色を付けてみました。
 それぞれ確認してみましょう。

 あ、ヨコ列が8マス埋まってる!
 ということは、最後のマスに数字5を入れてヨコ列完成!
 こう解き進めるわけですね。
 ブロックとタテ列はまだ8マス埋まっていないので、このままにしときましょう。

 数字が埋まるたびにその周りを確認する。そういうクセを付けておく。
 これだけでも記入漏れはだいぶ防げます。
 数字の個数だけを確認すると良いでしょう。
 パッと見で十分です。いちいち血眼になって確認してたら疲れます😅

 まぁ、9マス目に数字を書くだけだから、たかが数字1個埋まるだけの些細な方法です。
 しかし、されど数字1個です。
 この「1個」が大連鎖を起こして解けたりするからナンプレは面白い。

 いや、「たかが」と軽視して数十分も悩み続けるハメになるのも、またナンプレの面白さかもしれませんね。
 ほろ苦い面白さもまたオツなもの😅

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