1.範囲の見つけ方(最大値編)
ある列の合計値が極端に小さい時、その列にはあまり大きな数字を入れられません。
では、どれほど大きな数字を入れられるんだろう?
当セクションでは、その最大値を求める方法を説明します。
全パターン一覧表をお持ちの方々は表を見るだけで数字の範囲がわかりますが、持っていない場合でも求める方法があります。
図1-1、青色のタテヨコ2列を見てみましょう。
ここで、もぅ先に結論を言っちゃいます。
- マスAに数字6が確定する。
理由を軽く言うと、青色ヨコ列の合計が13だから。
4マスだと可能な合計値は10〜30で、13はかなり小さい。
この時、当ページの解法の使いどころがやってきます。
実は、あまりにも合計値が小さいと、青色ヨコ列には大きな数字を入れられません。
その限界を実際に突き止めてみましょう。
合計値は最初から固定されている。
ということは、なるべく大きな数字を入れようと思ったら、他のマスは極力小さな数字に抑えなければいけない。
もちろん同じ数字を複数入れてはダメだから、1マスだけを残して順に1, 2, 3を仮置きしてみる。
すると、最後のマスには7が入ることになった。
これは何を意味するのか?
- 「4マス合計13」の列に入れられる数字は最大7である。
青色ヨコ列には7以下の数字しか入れられない。
この事実が判明したんです。
この事実は非常に大きい!
青色の2列について状況を整理するとわかります。
- 青色タテ列には数字6, 8, 9が入る。
- 青色ヨコ列には7以下の数字が入る。
つまり、2列の交差箇所であるマスAはこういう状況になった。
- 6, 8, 9のうち7以下の数字が入る。
あら!
6しかないじゃん!
というわけで、図1-1 で述べた結論「マスAに6が確定」に至るわけなんですね。
青色ヨコ列の数字の範囲は1〜7だった。
この事実がマスAに大きなはたらきをしてくれました😃
ある列に入る最大数字を知りたい時は、1マスずつ数字1, 2, ……と仮置きをしてみましょう。
最後のマスだけは、合計値を満たすように数字を入れる。
最後に入れた数字が最大数字だとわかります。
2.範囲の見つけ方(最小値編)
ある列の合計値が極端に大きい時、その列にはあまり小さな数字を入れられません。
では、どれほど小さな数字を入れられるんだろう?
当セクションでは、その最小値を求める方法を説明します。
全パターン一覧表をお持ちの方々は表を見るだけで数字の範囲がわかりますが、持っていない場合でも求める方法があります。
図2-1、青色のタテヨコ2列を見てみましょう。
ここで、もぅ先に結論を言っちゃいます。
- マスBに数字4が確定する。
理由を軽く言うと、青色タテ列の合計が21だから。
3マスだと可能な合計値は6〜24で、21はかなり大きい。
この時、当ページの解法の使いどころがやってきます。
実は、あまりにも合計値が大きいと、青色タテ列には小さな数字を入れられません。
その限界を実際に突き止めてみましょう。
合計値は最初から固定されている。
ということは、なるべく小さな数字を入れようと思ったら、他のマスは極力大きな数字を入れなければいけない。
もちろん同じ数字を複数入れてはダメだから、1マスだけを残して順に9, 8を仮置きしてみる。
すると、最後のマスには4が入ることになった。
これは何を意味するのか?
- 「3マス合計21」の列に入れられる数字は最小4である。
青色タテ列には4以上の数字しか入れられない。
この事実が判明したんです。
この事実は非常に大きい!
青色の2列について状況を整理するとわかります。
- 青色タテ列には4以上の数字が入る。
- 青色ヨコ列には数字1, 2, 4が入る。
つまり、2列の交差箇所であるマスBはこういう状況になった。
- 1, 2, 4のうち4以上の数字が入る。
あら!
4しかないじゃん!
というわけで、図2-1 で述べた結論「マスBに4が確定」に至るわけなんですね。
青色タテ列の数字の範囲は4〜9だった。
この事実がマスBに大きなはたらきをしてくれました😃
ある列に入る最小数字を知りたい時は、1マスずつ数字9, 8, ……と仮置きをしてみましょう。
最後のマスだけは、合計値を満たすように数字を入れる。
最後に入れた数字が最小数字だとわかります。
3.2マスの列だと効果的!
今までは、2列の交差箇所にしか数字が確定しませんでした。
しかし、一方の列が2マスだった場合、その2マス両方に数字が確定します。
少し効果的!
図3-1 の青色2カ所で解説しましょう。
数字の範囲を求めてみます。
中央付近の方は1, 2と仮置き、右上隅の方は9, 8と仮置き。
それぞれ「5以下」「4以上」だとわかります。
しかし、「2マス合計14」の列には5以上の数字しか入れられない。
ということは、交差箇所のマスには「5以下かつ5以上の数字」が要求されることになる。
つまり、5しかありません。
また、「2マス合計5」の列には4以下の数字しか入れられない。
交差箇所のマスには「4以上かつ4以下の数字」が要求される。
つまり、4ですね。
もちろん、隣のマスにそれぞれ9と1も確定し、その2つを起点に新たな論理展開が生まれることも十分にあり得ます。
2マス合計14 & 3マス合計8。
2マス合計5 & 3マス合計21。
どれも唯一パターンではないのに、数字が確定する。
上級に近い中級問題ともなると、こういう何もなさそうなところにも手掛かりが仕込まれていることがあります。
難しいけれど、これもサムクロスの面白さのひとつですね😊
更新履歴
- 2024. 7.29.
- 新規公開。