過去とーく・2004年9月
2004年9月のできごとをつらつらと書いてます。
数少ないですが……。



休みだったんですね 


★ 2004. 9.23. Thu. 
 そうか!
 今日は祝日だった!
 忘れてた!

 もぅ、土日祝の感覚がなくなりつつあります。
 そのうち曜日名とか忘れそうで怖いです(笑)


数学ワンダーランド全景  先週の金曜日。網走市、郊外。
 『数学ワンダーランド』というところに行ってきました。
 もともとは1ヵ月前に nick さんのカキコミがあって、はじめてその施設の存在を知りまして。
 んで、昨日、網走まで車を走らせてきました。
 4時間、180km。ああ遠い。

数が苦? 
それとも、数楽? 


★ 2004. 9.19. Sun. 


数学ワンダーランド入口
 もともと、ここは小学校でした。
 廃校になった跡を引き継いで、数学の館へと姿を変えたわけですね。
 写真にあるように、ワンダーランドの前は土いっぱいのグラウンド。
 「数学ワンダーランド」という看板がなければ、見た目はまさに学校です!

 当たり前だ。学校の跡地だっつの。

 数学ワンダーランド。受付を終えて中に入るといきなり驚きがありました。
 ワシャンワシャンワシャーン!
 ワシャンワシャンワシャーン!
 館内は小さいけれど、数々の展示物があるんです。
 楕円形のビリヤード台。らせん状のパイプを回転させるだけで水が勝手に汲み上がるという装置。
 オレが一番面白かったのが、1本の鎖です。
 これ、どんなヤツかというと、1個のリングの下に2個のリングをぶらさげて、その2個のリングの下にまた2個のリングを一緒にぶらさげて、さらにまた2個のリングを一緒にぶらさげて、……、と繰り返して最後は1個のリングをぶらさげる。
 見た目はそんな感じの鎖です。
 普通の鎖は1個ずつつながっているけど、このリングは2個ずつつながっている。二重の鎖。
 この鎖。えっらい不思議でして。
 一番上のリングと2番目のリングのひとつを持ったまま2番目の方を一番上に持っていくようにするんです(これにはちょっとコツがいる)。
 すると、つながっているリングのひとつが上方からワシャンワシャンワシャーンと落ちていって一番下へ行ってしまう!
 ワシャンワシャンワシャーン!
 このリング、実は、入口から入った先に天井からぶら下がってたんです。
 一定時間をおいてリングが動くんだけれど、そのたびにワシャンワシャンとリングが1個だけ華麗に落ちていく。
 不思議なんです。だって、鎖のようにがんじがらめなのだから、鎖を伝ってリングが落ちるハズなどないのに。
 まるで手品を見ているかのようでした。
 このリング、2階の常設展示室にもあったので、自分でもやってみたんです。
 ホントに動いたさ! 自分の目の前でワシャンワシャンって!
 面白くて何度もワシャンワシャンやって遊んでました。
 まぁ、もちろん、これにはタネがあります。
 1個の鎖自身が一番下まで落ちているわけじゃぁないんですね。
 輪がひとつ下に落ちたらそれを受けて下の別の輪がさらにひとつ下に落ちて、またそれを受けて下の別の輪が……というのを上から順に繰り返してるんですね。それが矢継ぎ早に起こるから1個のリングがずっと落ちているように見える。
 この動作のためか、館内の資料ではこの鎖を「数学的帰納法リング」と呼んでました。
 数学的帰納法は別名「ドミノ倒し論法」「将棋倒し論法」と呼ばれてて、上の鎖と似たプロセスをたどるんです。

 あるリングが落ちたら、それを受けて次のリングが落ちる。
ドミノ あるドミノが倒れたら、それを受けて次のドミノが倒れる。
数学的帰納法 ある整数 n のとき成り立つならば、次の数 n+1 でも成り立つ。

 ドミノや将棋や鎖にも、かすかな数学の香りがあるんですなぁ。

 数学というと、まぁ、真っ先に思い浮かべるのは公式だのグラフだの証明だの、教科書を開けばアルファベットと記号とお堅い文章だらけのシロモノですよね。
 「こんなん社会人になったら使わねぇだろ!」と判で押したように全国各地で言われ、ホントに役に立たないシロモノであるかのように扱われがち。
 でも、実生活という観点から数学を見ると、けっこう面白いところもあるものです。
 実は、身近なところにも数学が潜んでいたりするんですね。
 たとえば、暗号。
 たとえば、パラボラアンテナ(*1)
 館内の展示物やポスターには「CD面にキズがついても音が変化しないようにCD内に自己修正用予備データを仕込んでいる」とか「ヒマワリの種の並び方とフィボナッチ数列(*2)の関係」とか「セミの異常発生に素数が関係している」とかいろんなことが書かれてありました。
 学校では机上でしか展開されない数学だけれど、実は、ものすごく貢献している。保険金の計算などに携わる“アクチュアリー”という数学系職業があるくらいです。
 暗号の話はポスターとして館内の廊下に掲げてあったんだけれど、家へ帰って調べてみたら面白かった。
 情報漏洩防止のために情報の暗号化は欠かせないものなんだけれど、暗号作成&解読に巨大素数が利用されてるんですね。
 ネット上でも広く使われている「RSA式暗号」。この暗号作成には百ケタ以上もの巨大な素数がキーとして使われている。なんでも、小さい素数でも80ケタくらいあるらしい!
 素数というのはやっかいなシロモノで、2500年以上も数学の歴史がありながら整数を素因数分解する(=素数の積で表す)うまい方法が未だに見つかってないんですね。原始的で非効率な方法しかなく、デカい数が相手だとドえらい時間がかかる。
 そういう性質を利用して、暗号の不正解読の防止に役立てているようです。仮に暗号が外部に漏れたとしても解読には素因数分解が必要で、べらぼうな時間がかかる。
 とある本によると、「宇宙のすべての物質を構成する分子の数だけのコンピュータを並べ、宇宙の誕生から終焉までの時間をかけたとしても、2000ケタの整数を素因数分解するにはまだまだ時間が足りない」のだそう。
 うおお、ちっぽけな人間ごときには想像もできん話ですなぁ〜〜!

正六角形!?  ほかにも、数学の魅力のひとつといえば“不思議さ”。
 幾何学的な図形や模様、そこに不思議が潜んでいることがあるんです。
 両端があるのに長さが∞な曲線とか。
 面積を持たない(面積がゼロという意味ではない)図形とか。
 1.58次元の世界とか。
 3次元世界には存在しえないクラインの壺なんてのは有名かもしれませんね。
 ほかには、サイコロにも不思議があります。
 サイコロをうまいところでスパッとまっすぐに切ったら切り口が正六角形になっちゃう、って知ってますか?
 6つの辺の真ん中を通るように切ると右の画像のようになるんだけれど、ピッタリ、正六角形なんです。
 直角しかないサイコロ、直角のない正六角形。なんだか縁のなさそうなこの2つが不思議にも結びついている。
 まぁ、この六角形の話は展示物にはないんだけれど、図形の不思議さをちょろっと感じてもらえればいいなぁ。
正20面体  展示物の中で面白いなと思ったのは、長方形の厚紙3枚を垂直に組み合わせて12個の頂点同士をうまく線で結ぶと正20面体になる、なんていうヤツでした。
 へぇ〜〜。単純な形が3つあると TRPG でおなじみの20面サイコロができるのか!
 ビックリして、家へ帰ってからためしに作ってみましてね。
 模型を作ってデジカメで撮って Photoshop で頂点を線で結んで……おおぉ! ホントだ! 正20面体に見える!!
 正多面体に関しては実にいろいろな不思議が隠されているんですね。
 そういや、サイコロの6面各面に屋根をつけると正12面体になる、なんて話もあります。
 これも、はじめて聞いたときは驚いたなぁ。

 館内の展示室は1室だけで、あとは廊下に展示物が並んでいるくらいの小さなところです。
 でも、新しい発見もいっぱいで、全部見て回ってたら2時間があっという間でした。
 昼12時ごろから見始めて3時半くらいに帰ったんだけれど、理解を深くするにはまだちょっと時間がたりなかった。
 もぅ一回、行ってこよっかな。

 べらぼうな数学語りでスンマセン。
 興味のない方々にはホントつまらん話だ。あああ。


(*1)パラボラアンテナ
 あの形、放物線をコマみたいに回して器状にしたような形なんですね。これは放物面と呼ばれます。
 あの形には理由がありまして。
 放物面に垂直にやってきた電波が放物面に当たって跳ね返ると、必ずとある一点に集中するんです。その一点を焦点と呼ぶんだけど、そこにアンテナを設置して電波を受信する。
 放物線や放物面の特徴を利用したアイデアです。
 放物面状の鏡を用意して焦点の位置にサツマイモを置いたあと、日光に向けておくと焼きイモができあがります(笑)

(*2)フィボナッチ数列
 1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,……
 2つの 1 から始まって隣2つの数の合計が次の数になっているような整数を一列に並べたもの。
 正五角形や黄金比(黄金分割)などとは非常に関連の深い数列です。
 実は、上の正20面体、3枚の長方形は縦横比が 1:約1.618 の黄金比なんです。ビックリ!


 「あいよ!」で始まるメールが1通来まして。
 誰からだろうと開いてみたら、なんとまぁ、ケーキづくりを楽しく語られちゃって!
 ケーキづくりを初めてやったんですって!
 ショコラをつくろうとしたみたいで、スポンジも生クリームもうまくできて嬉しかったんですって!
 でも、ガナッシュにブランデー入れすぎたんだって!
 次はちゃんとつくってやる〜〜ですって!
 なんだかもぅ、ほのぼのしちゃうじゃないですか。

ケーキもつくって 
要らんメールもつくって 


★ 2004. 9. 5. Sun. 
 でも、差出人を見ると、見たことのないアドレス。
 ニックネームもなくて、誰だかわからん。
 しかも、「はじめまして」の挨拶もなければ、本文中で名乗ってもいない。
 ネット上でも現実世界でもオレの周りにはそんな非礼な人はいないから、ほのぼのしつつも なんだか怪しい。
 なんだろ。これ。

 念のために差出人のメールアドレスで検索してみまして。
 5件ほどヒットして、どこもスパム扱いしてました。
 まぁ、やっぱりそんなとこだろうなぁ。
 返信する気はなかったんだけれど、でも、何ひとつ勧誘文のないメールなんて何のために送ってきたんだろう??
 やれ「出会い」だぁ「人妻」だぁとわかりやすいのならまだしも。


次の数え年の異称を 
年齢の若い順に選びなさい 

a. 半寿  
b. 茶寿  
c. 皇寿  
d. 傘寿  


★ 2004. 9. 5. Sun. 

 【 d→a→b→c 】と選んだ方々、16.66点! →
 (解説は後述)


 はじめて見ました。
 すごい決勝劇。
 (またしても、QMAの話でスンマセン。飽きてませんか??)

 あのときは人間4人での決勝戦でして。
 当然、4人とも優勝めざして張り切るわけです。
 ところが!
 1問目。ブーッ。
 2問目。ブーッ。
 3問目。ブーッ。
 ……。
 出る問題出る問題、バツバツバツバツバツ!!
 ホストのご機嫌がナナメらしいのか、見たこともない問題ばかりが目白押し。日本のどこかの4台の筐体にはおもしろいように「不正解」の文字ばかりが舞い踊る。
 たぶん、9問終わった時点で他の3人は1〜2問くらいずつしか正解していないという、なんともはや……なテイタラクぶり。
 しかも、オレに至っては、なんと見事なゼロ並び! テイタラクを越えたテイタラク。
 6問終わって0点ってぇのは何度か経験あるけれど、9問0点なんてはじめてだ。

 この決勝戦はオレの出題順が4番手だったもんで、「んもぅ、ここまで来たら最後は 25.00点で締めくくったれ!」と 0.5矢×3を報いるつもりで 25点を取りに行ったんですね。
 一応、一般知識ランダム2使いとして 25点は取れたものの、オレの番でも難しい問題が出る始末。
 普通、「仙蹕」なんて読めませんって。
 うおお。なんだろう、この難問祭り。

 結局、4人の結果は 27点、25点、19点、13点(もちろん 100点が満点ですよ〜!)。
 こんなんでいいのか、オレの2位(笑)
 もぅ、こんなんなると勝った気も負けた気もしやしねぇ!
 とにかく、異次元な戦いと異次元な結果に夢でも見てるかのようでした。

 でも、正直、こういう戦いもオレはおもしろかったりする。
 なかなか経験できない分、話のタネになるし。
 もし、同じ機会が来たら、今度はわざと0点を取ってみよっかな。


《 解 説 》
 半寿=81歳、茶寿=108歳、皇寿=111歳、傘寿=80歳です。
 米寿や白寿などのように、「○寿」という異称はシャレが利いてて面白いものばかり。
 喜寿や卒寿などとは違って、選択肢の4つの異称はマイナーかもしれませんね。いろいろな異称があるものです。
 各選択肢の異称の由来は以下の通りです。
 【半寿】「半」は八・十・一と分解できる。
 【茶寿】「茶」の草かんむりは、20という意味の漢字「廿」の俗字と同じ形。その下は八・十・八と分解できる。2つの合計 20+88=108 から来ている。
 【皇寿】「皇」を白・王に分解し、「王」を十・二に分解する。白寿と同様に「白」は99を意味して、合計が 99+12=111。
 【傘寿】「傘」の中にある4つの「人」を除くと、傘の略字になる。その字は八・十に分解できる。
 (↑反転してね)


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管理人:E坂もるむ