2000/03/01 公開
担当:カルネアデス

ADAM の続き (仮名)

天城小次郎 #15


俺達は今自販機の前に居る、ほかの奴がきたので取り合えず席を外してやった。
まあ俺様が顔をだしたんだ、余計なことは言わないだろうが‥‥。
言うような奴――髭だったらこの組織もそれまでということだな。

天城小次郎 「おい小僧、ジュースを買うが何がいい?」

小僧 「‥‥。」

天城小次郎 「なぁに、気にするな。 俺様のおごりだ。」

といってもさっき桐野の財布からいただいたのだが‥‥。
あいつの分も買っていけば問題無いだろう。

小僧 「小次郎‥‥それ杏子さんのじゃ?」

なにぃぃ!!!

天城小次郎 「な、何を根拠にそんな‥‥。」

小僧 「さっき、さりげなく杏子さんの背後についたから。」

天城小次郎 「おいおい、それだけで疑うのか? 俺はこんなナリでも筋は通すんだぜ。」

小僧 「その後、小次郎の懐が膨らんでたんだけど‥‥。」

天城小次郎 「‥‥。」

小僧 「‥‥。」

天城小次郎 「‥‥。」

小僧 「‥‥。」

天城小次郎 「ああ、わかったよ。俺様の負けだ。 桐野には内緒な。」

とりあえず、さっさと何か買おう。



天城小次郎 「いい洞察力だな。」

小僧 「え、普通は気づくんじゃない?」

天城小次郎 「よほどの奴でなければ気づかん、俺様の腕はそんなに低くないぞ。」

小僧 「‥‥低くないって?」

天城小次郎 「そりゃ、マジメに窃盗でもしていれば、こんな生活なんかはおさらば出来るぐら‥‥。」

小僧 「‥‥。」

天城小次郎 「‥‥そうだよな、その道に走ればどうにかなるかも。」

氷室恭子 「よくもまあこんなところでそんなことが言えるわね。」

天城小次郎 「あん‥‥ひっ、氷室?」

氷室恭子 「なんであなたがこんなところに居るのよ?」

天城小次郎 「‥‥それは俺様の科白でもあるぞ、氷室。」

氷室恭子 「なにって、ここが私の職場だからよ。」

天城小次郎 「職場って‥‥ここが?」

氷室恭子 「そうよ、ここよ。」

天城小次郎 「ほうほう、あれほど公僕は嫌だぁ!‥‥とかなんとか言って、
                  俺の事務所に転がり込んだあげく、俺様のハイグレードスペシャルちゅ〜ん端末を
                  自分勝手に専用機として取り上げ!
                  『やっぱりただで手に入れたパソコンは格別よねね〜♪』 などと鼻歌交じりに
                  省庁サーバーににハッキングを掛けていたではないか!!」

氷室恭子 「な‥‥。」

天城小次郎 「‥‥そうか、ハッカーは最終的にハッカーの天敵になるのが定石だったな。」

氷室恭子 「な、何馬鹿な事をいっているのよ!!!」

天城小次郎 「ふっ、何だかんだ言っておきながら、結局元の鞘に収まったか?」

氷室恭子 「別に! しがない探偵家業よりましだわ。」

天城小次郎 「むぅ‥‥。」

氷室恭子 「‥‥なによ。」

思ったより元気そうだな、茶化しはこのぐらいにしておこう。
さて、本題だな‥‥。

天城小次郎 「ああ、そうだひむ‥‥。」

佐久間裕一 「ちょっといいかな。」

天城小次郎 「ろぉ‥‥。」

氷室恭子 「なによぉ‥‥あら?」

またこいつか‥‥一体何もんなんだ?

佐久間裕一 「‥‥相変わらずだな、氷室君。こんなところにいたんだ、探したよ。」

氷室恭子 「あら、佐久間さん。 何か用?」

佐久間裕一 「それはないだろ、今日会う約束してたじゃないか。」

氷室恭子 「ちょっと待ってね‥‥そういえばそうだったかしらね。」

佐久間裕一 「監視機構に戻ってくる気はないのかい?」

氷室恭子 「ないわ、別に今だって‥‥。」

佐久間裕一 「そうだったね、変な事言って悪かった。」

天城小次郎 「‥‥邪魔みたいだから行くか。」

小僧 「そうだね。」

to be continued ...


あとがき

今回のこれは大幅に書き直す可能性大です(汗)
普段ならそのまま続けてしまうのですがこれは良く解かりません‥‥
何処で切っていいのか解からなくなってしまったので、取り合えず公開しておきます。


佐久間裕一、悦楽の学園の主人公。
教育監視機構の古株、氷室恭子のかつての同僚。
現在、桐野杏子はこの組織に所属している。

氷室恭子は何処に所属しているのか解ると思うので‥‥書きません。
‥‥にしても、小次郎を科白が凄すぎる気がするんですが、いかがでしょうか?


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