佐久間裕一「ところで今はどんな事件を担当してるんだい?」 氷室恭子「別に事件なんか担当してないわよ。」 佐久間裕一「君が約束を忘れる‥‥というのは希(まれ)だからな。」 氷室恭子「‥‥‥‥。」 佐久間裕一「別にいいだろ?」 氷室が持っていた鞄をひったくる佐久間。 氷室恭子「ちょ‥‥。」 佐久間裕一「昔から報告書作るのが、氷室君の趣味だったか‥‥ら‥‥‥‥な!?」 驚愕の悲鳴を上げる佐久間。 氷室恭子「そういう事よ‥‥。」 先ほどまで無表情だった氷室に、何か違った意味の笑みが浮かぶ。 佐久間裕一「いや‥‥たまにはこういう事もあるさ。」 氷室とは対象に、苦笑いを浮かべる佐久間。 氷室恭子「たまには? 頻繁に‥‥の間違いじゃないの?」 昨日、平井という警察関係者が遺体で発見された。 平井の部屋の後片付けを甲野に依頼された氷室。 それもここに配属になった瞬間‥‥。 甲野曰く、『また押し付けられちゃったよ、こんな仕事。』 と愚痴っていた。 その後『配属早々悪いね。』とも言っていた。 平井の机の目立つ場所に置いてあったFD。 暗号化されていたが、氷室にとってはこんなものは朝飯前、 軽く解析し、データを展開‥‥その中身は‥‥。 日記だった、かつての恩人、将軍の依頼で、 将軍が依頼したプリーチャーの支援を行うと書いてあった。 指名手配のプリーチャーという人物に情報流しの疑いが浮上。 画像データの中に法条一級捜査官のデータを発見。 平井は内部犯である可能性が‥‥と記されていた。 佐久間裕一「いや、確かにそうだが。最近よく公僕(身内)が報道されて肩身が‥‥。」 氷室恭子「いい機会よ、これを機に膿(うみ)は全部排除してもらいたいわね。」 佐久間裕一「‥‥なるほど、そういう傾向が見え出したので帰ってきたのか。」 氷室恭子「‥‥別に。」 佐久間裕一「前辞めたときの言い分は、確か嫌気が差した‥‥だったな。 公僕として本当にこれが‥‥この職業だけが、正義を貫く唯一の方法なのか‥‥と。」 ふっ、と全身の力を抜くように、溜め息を吐く佐久間。 佐久間裕一「‥‥それはさて置いて、まさか氷室君もこのホシに関与していたとはね。」 氷室恭子「ホシ? まさか‥‥。」 佐久間裕一「俺の仕事には最近そういうのも増えたのさ。」 さる機関――主に教育現場での実績から『教育監視機構』と呼ばれていた諜報機関のヒナ形。 現在はその勢力を広げ、各省庁の監査部の接触も許可がおり、 国内のあらゆる機関に対して、監視が出来るほどの組織に成長していた。 佐久間裕一「恭子君が抜けなければ、もっと早かったんだけどね、ここに漕ぎ着けるのは‥‥。」 氷室の肩に手を置いて、しみじみと語る佐久間。 氷室恭子「そう‥‥もうそこまで‥‥。」 かつて同じ組織に所属していた二人、 まさに正反対の捜査方法を行う二人、 今再び‥‥同じ標的を見据えた二人がここで出会った。 |
あとがき こんばんは、カルネアデスです。 とりあえず更新しておきます。 ‥‥う〜ん、良く解らなくなってきたのでだいぶヤバイです (^^; とりあえずくだらないことをペラペラと〜と言った感じです。 教育監視機構のその後、氷室恭子の内調就職の時期(だいぶ怪しいけど)、 平井からプリーチャー、そして将軍‥‥。 山場になると手詰まりで、少ない時間で処理できませんね (^^; 今回はさっさとアップしようとしたけど、回線が切れてしまったので、 これを再接続までの時間に作って‥‥と言うことでした (^^; 因みに暫定配役(そこまでやってたのか?)は下の通りで (^^; おまけ程度に書いておきます。
天城小次郎/子安武人 \ 桐野杏子/今井由香
小僧/保志総一朗 甲野三郎/野沢那智 \ 氷室恭子/松井菜桜子 \ 佐久間裕一/山寺宏一 プリーチャー/若本則夫 法条まりな/岩男潤子 \ 江国雄二/陶山章央 見知らぬ男/ ? |
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