1.2国同盟は短いアロー1本でできる
2国同盟を形成する素材として使われる物が1つあります。
それは「候補数字をちょうど2個持つマス」です。
そして、○付きアローはそういうマスを簡単に作れちゃいます。
合計値が定まっていて、2つの小さい数字で構成される2国同盟。
これが最も簡単な物でしょうか。
図1-1、青色&赤色の○付きアロー。
- 青色アローは合計値3。矢印2マスはヨコ列上にある。
- 赤色アローは合計値4。矢印2マスはブロック内部にある。
青色アローは 1+2=3 しかあり得ないから、矢印2マスに入り得る数字は決まります。
1と2ですね。
この時点で、青色ヨコ列に「数字1, 2の2国同盟」ができちゃいました。
赤色アローは 2+2=4 が許されず、1+3=4 しかない。
同様にして、赤色ブロック内部で「数字1, 3の2国同盟」が誕生しています。
もちろん、同盟の手筋からこういう結論が待っています。
- 青色ヨコ列では、×印のマスに数字1, 2は入らない。
- 赤色ブロックでは、×印のマスに数字1, 3は入らない。
図1-2 の通り。
同盟手筋の定番「自分達以外はバツだらけ!」
スタンダードナンプレでは、この2国同盟は Naked Pair と呼ばれています。
同盟には Hidden と Naked の2種類があるけれど、足し算アローナンプレで使われる2国同盟はおそらく Naked が多いでしょう。
矢印上で同盟をなす数字は小さいことが多いけれど、必ずしも数字1を含むとは限りません。
図1-3、緑色の○付きアロー。
- 緑色アローは合計値6。矢印2マスはタテ列上にある。
- そのタテ列に数字1がある。
緑色アロー上にできる足し算は 1+5=6 か 2+4=6 です。
ところが、緑色矢印の2マスは数字1を一切受け付けない。
1+5=6 が不可能になっていたんですね。
というわけで……、
- 緑色タテ列上で「数字2, 4の2国同盟」が誕生。
よって、×印のマスに数字2, 4は入らない。
こういうふうに、アロー1本を用いて2国同盟は容易く表現できます。
しかし、残念ながら、こういうわかりやすい2国同盟は序盤ではあんまり見つかりません。
というのも、中〜上級レベルだとアロー上に1つも数字がないことが多くて多くて😅
合計マスに数字が埋まらないことには、2国同盟なんて見えやしない😅
でも、長いアローだと話は変わってきます。
その矢印部分には小さい数字しか入れられないから、「数字1, 2の2国同盟」が生まれやすい。
その辺の話はセクション3に譲るとしましょう。
2.実際に使ってみよう!
図2-1。
実は、この状況からとある○付きアローに数字が全確定します。
2国同盟でそれを突き止めてみましょう。
まずは、赤色アローに着目します。
- 矢印部分は2マスで、合計値は4である。
- 赤色アローに 2+2=4 はあり得ないことに注意。
赤色アローに許されるのは 1+3=4 のみ。
というわけで、矢印部分には数字1と3しか入れられません。
黄色ブロックに「数字1, 3の2国同盟」が誕生しましたね!
この2国同盟、どうやらすぐ上のアローに響きそう……?
2国同盟が緑色アローに直撃します!
- マスAに数字2が確定する。
- それを受けて、合計マスに数字8も確定する。
図2-2 の通りです。
緑色の矢印部分に数字6が入っているから、マスAには数字1, 2, 3しか選択肢がない。
ところが、「1, 3の2国同盟」が効いてるもんだから、マスAからは数字1も3も選択肢から外れてしまう。
結局、マスAに残された選択肢は数字2しかないんですね。
さらに2国同盟で進めてみましょう!
図2-3、今度は左下の赤色アローに着目します。
- 数字2, 3の2国同盟、誕生!
アローのすぐ上にあるヒント数字4に注意しましょう。
合計値は5だけど、1+4=5 はNG。
2+3=5 一択ですね!
この同盟のおかげで、数字2に進展がありそうです。
同盟と盤面上の数字2が大きくはたらく。
黄色ブロックのどこに数字2が入るでしょうか?
- 黄色ブロック、数字2の入るマスは1つだけだった。
3.長いアローは2国同盟だらけ !?
中〜上級の問題だと合計マスに数字が入っていないことも多いので、序盤でセクション1の解き方をすることはあまりありません。
しかし、アローが長い場合、話は違ってきます。
矢印部分に数字1, 2くらいしか入らないことが多く、「数字1, 2の2国同盟」が生まれやすいんです。
図3-1。
ずいぶんまた長いアローが右上に💦
赤色のアローです。
- 赤色アローの矢印部分は5マス。
この赤色アロー、可能な数字の範囲はかなり狭いです。
矢印部分のどのマスも、2以下や3以下という極々小さい数字しか入れられません。
また、実は合計マスに可能な数字は9しかなく、そのまま9に確定します。
各マスの候補数字は 図3-1 の通り。
さて。
各マスの候補数字を見てみると、既に2国同盟ができてますね!
- 黄色ブロックに「数字1, 2の2国同盟」がある。
もちろん、現時点でこの同盟は黄色ブロックに作用します。
実際、図3-2 では新たな展開が起きてますね。
盤面上部の数字5に着目すれば……、
- 黄色ブロックに数字5が確定する。
ちなみに、右中央ブロックでは「数字1〜3の3国同盟」もできています。
さっき確定した数字5を考えると、マスAは4しか可能性がなくなりました。
この青色アローは 5+4=9 に確定ですね。
もう少し話を進めましょう。
この赤色アロー、実は、単なる2国同盟や3国同盟で話が終わらないのです。
ちょいと解き進んで 図3-3。
赤色矢印の先端に数字3が入ったところ。
さて、赤色アローの状況はどう変わったでしょうか?
- 残り4マスすべて候補数字は1, 2になった。
そのおかげで、2国同盟が続々と誕生!
なんと、盤面右側が2国同盟だらけになっちゃったのです。
最初は黄色ブロックだけだったのに、いつのまにやら青色ブロックにも2国同盟。さらに右端タテ2列にも!
まるで雨後の筍のよう!
そんなわけで、数字1, 2にとって盤面右側はもはや禁断の地と化している。
図3-4、×印のマスは数字1も2も受け付けなくなってしまった。
そんなバツだらけの右下ブロック(黄色)。
数字1の踏み込める場所なんてほとんど残ってないけれど、辛うじて1カ所だけありましたね😃
- 黄色ブロックに数字1が確定する。
こういった「同じ同盟の大量発生」は、足し算アローナンプレならではのギミックかもしれませんね。
矢印上に大量に並んだ「12」は圧巻の一言です。
大まかな傾向として、この赤色アローのように矢印が5マス以上通っていると、矢印部分に入る数字は2以下や3以下が多いです。
そのため、「数字1, 2の2国同盟」が生じる可能性は十分にあるんですね。
長いアローを見つけたら、数字1, 2に注視してみるべし!
このことは覚えておいて損はないでしょう。
なんたって、その後に2国同盟という非常に強力な解法が待っていますからね😄
期待は大きい!
4.2本のアローで2国同盟
今までは1本のアローによる2国同盟を解説しました。
もちろん、アロー2本が協力して2国同盟が発生することもあります。
図4-1。
青色&赤色の○付きアローを見てみましょう。
- 青色アローは合計値3。
- 赤色アローは矢印上に数字7がある。
青色アローは矢印2マスとも数字1, 2しか可能性がない。
赤色アローは合計値が8以上に制限されるため、矢印の先端には数字1, 2しか入れられない。
というわけで、「12」と書かれた2マスがヨコに並びました。
これで2国同盟の誕生です!
- 黄色ヨコ列では、×印のマスに数字1, 2は入らない。
このように、2本のアロー上で候補数字が完全一致する箇所が現れたりします。
こういう時も2国同盟のチャンスが出てくるわけですね。
こういった同盟は、合計マスが対象となることもあります。
例を挙げて解説しましょう。
図4-2、赤色&緑色のアロー。
実は、両者とも合計マスに可能な数字はかなり少ないです。
- 両者とも合計マスに可能な数字は8以上である。
赤色アロー、明らかに合計値は8以上。
緑色アロー、矢印5マスに入る数字の兼ね合いで合計値は8以上にならざるを得ない。
各マスの候補数字は 図4-2 の通りです。
候補数字がわかったところで、2つの合計マスを見てみます。
黄色ヨコ列に何かが起きますね!
- 黄色ヨコ列に「数字8, 9の2国同盟」が誕生!
×印のマスに数字8, 9は入らなくなる。
図4-3 の通り、バツだらけ。
同盟の手筋が炸裂したところで、もう少し解き進めてみましょう。
図4-4、左上ブロック(黄色)。
さて、数字9はどこに入るでしょうか?
盤面左端に数字9がある。
アローの矢印部分に数字9は入らない。
そして、2国同盟のバツがある!
これら諸々が合わさって……、
- 黄色ブロックに数字9が確定する。
3つのバツが大きく効いてますね!
足し算の性質上、合計マスには大きめの数字が入ります。
そのため、合計マスから「数字8, 9の2国同盟」ができあがる可能性があるんですね。
長いアローを見つけたら、合計マスから数字8, 9に目を向けてみるのも手です。
5.特異な2国同盟がピンポイントに直撃!
ここからは余談です。
○付きアローによって特異な形の2国同盟が生まれ、それが小範囲に作用する。
そういう解き方を紹介しましょう。
この手筋は、実戦ではあまり見られないかもしれません。
「へぇ〜こういう手筋もあるんだなぁ😀」くらいに留めると良いでしょう。
図5-1、赤色アロー。
矢印部分は2マスで、合計値は3です。
- 矢印上の2マスA, Bには数字1, 2が1つずつ入る。
もちろん、どちらのマスに1や2が入るかはわかりません。
しかし、1と2が必ず1つずつ入ることはわかっている。
果たして、そこから何が言えるのだろうか?
……ポイントとなるのは、2つの★マスです。
赤色アロー、★マスに直撃する!
- どちらの★マスにも数字1, 2は入らない。
なぜでしょう?
それは、どちらの★マスも2マスA, Bとタテ列&ヨコ列を共有しているからです。
マスA, Bの一方に数字1、他方に数字2が入ることが既に予約済みだった。
だから、同じ数字がタテヨコに並ばないよう、★マスには数字1も2もNGとなるわけです。
ついでに言うと、上記の結論によって中央ブロックに新たな展開が生まれています。
数字2の入る場所はマスXしかなくなっちゃいました😃
マスA, Bのように、矢印部分の2マスが列もブロックも共有していないのに、2国同盟が機能してしまう。
こういう意外な形の同盟も足し算アローナンプレには潜んでいるんですね。
しかも!
この手法、それだけでは終わりません。
もう少しだけ発展します。
アローの位置によってはさらに効果的な結論をもたらしてくれるんです。
図5-3 の赤色アロー。
図5-1 より1マス上に位置しています。
この場合も2マスA, Bには数字1, 2が1つずつ入ります。
ところが!
今度は結論が少し広範囲に及ぶんです。
- ×印の6マスに数字1, 2は入らない。
理由は 前図5-2 とだいたい同じ。
×印の6マスがマスA, Bとヨコ列&ブロックを共有しているからですね。
ついでに、もう少し解き進めてみましょう。
図5-4、緑色アロー。
前図5-3 で説明した通り、矢印上の2マスC, Dには数字1も2も入らないのでした。
さらに、ヒント数字3とブロックを共有しているから、マスC, Dには数字3も入りません。
というわけで、こうなります。
- マスC, Dどちらにも4以上の数字が入る。
しかし、合計値が9を超えてはいけないことを考えると、マスC, Dの数字はあまり大きくできません。
つまるところ、こういう結果になるんです。
- 2マスC, Dに可能な数字は4, 5のみとなる。
「数字4, 5の2国同盟」が誕生した!
なんと、思わぬところに同盟が💦
合計値が判明していないのに、こんな意外な生まれ方もあるんですなぁ〜😀
ちなみに、この同盟により合計マスに数字9が確定することは言うまでもないでしょう。
いや〜なんとも面白い!
○付きアローがもたらす特殊な同盟、こういった物が足し算アローナンプレには潜んでいる。
こういうのを自力で見つけることができたなら、ペンが楽しく踊って解いていけそうです😆
更新履歴
- 2026. 8. 1.
- 新規公開。